「発掘和鏡（鎌倉時代）」です。
花鳥を優雅に配した平安時代の和様化された文様から、
意匠化の進む新様式と移行する過渡期（鎌倉時代）の鏡です。
よく見ると、散らされた花文（桐・松葉文）の間に
小さく優雅な鳥が配されています。
南北朝～室町時代に入ると、和鏡の文様は定型化した有職文や擬漢式鏡が主流となり
形も厚さを増し重厚になり和鏡独特の優雅さは失われていきます。
出品の「和鏡」は経塚等からと思われる発掘品ですので、
全体は厚い銅錆（緑青）に覆われていますが、細部を拡大して見ますと
錆の剥落した箇所より、わずかに金色の輝きが確認できます。
これは鍍金ではなく、鏡表面（文様面）に金箔の施されてあった痕と思われ、希少な例です。
どうか、よろしくお願いいたします。

径：約１１．５センチ／重さ：約１７５グラム












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